現在AGAを発症している方も、そうでない方も参考にお役立てください。
AGAは母親の遺伝を受け継がれると言われています。
母方の父親、祖父に薄毛の人がいる場合、ハゲる可能性は高いという事です。
そこに現代では生活習慣も大きく関与します。
1男性ホルモンが酵素と結合しDHTを生み出す
男性ホルモンで有名なものはテストステロン。
これは生殖器と副腎で作られ、血中に循環します。
すると発毛を促す毛母細胞が毛根にあるのですが、ここに5αリダクターゼII型という酵素と結合すると、DHT(ジヒドロテストステロン)という発毛の邪魔をするホルモンに変身します。
髪が成長を阻害し、育ち切れず脱毛していくのです。
これがAGAの大まかな流れです。
2毛髪の成長を邪魔するスイッチが入る
毛母細胞にはDHTを取り込む、男性ホルモンレセプターという受容体があります。
この受容体を『鍵穴』に例えます。
この鍵穴の中にDHTという鍵が入ることによって、発毛を阻害するスイッチが入り、髪が成長しきる前に育たず抜け落ちいく、これがAGAのシステムです。
3脱毛因子が原因で成長を阻害され脱毛していく
毛髪の成長には決まったサイクルがあります。
正常な男性では3〜5年。
女性では4〜6年と言われています。
プロセスは成長期、退行期、休止期に分かれており
毛母細胞が刺激され、コシがあり、ハリのある髪が育つという成長期が長いことであるのが前提です。
成長期が長いことがドフさであるか、ハゲるかの勝敗を分けることになるのです。
男性ホルモンレセプター(鍵穴)にDHT(鍵)がハマることによって、脱毛因子「TGF-β」が増殖するのですが、これが多ければ髪の成長は阻害されます。
余談ですがこれらによって起こる特徴は
頭髪が薄い、しかし髭や体毛が濃くなるという、どうみても望ましくない点です。
流れが逆であればいいのにというのが誰もが思うことですよね。
4脱毛因子の多寡は母方が決める
母方の男性家族に薄毛の人がいれば、継承される事は述べました。
鍵穴にTGF-βをキャッチすると発毛を阻害するスイッチが入ります。
これをキャッチする感受性が強いほど、AGAの確率は増します。
母方に薄毛の家族がいると、このキャッチするという感受性も強いわけです。
5しかして遺伝子しても症状にはバラツキがある
母方の祖父が50歳でハゲたとします。
しかして孫である自分が50歳でハゲるというわけではありません。
年齢が高じて60歳でハゲていくという事がよくある事です。
逆も然りであり、30歳からハゲることもよくある事です。
6なぜ母方の遺伝に左右されるのか?
細胞の染色体の問題です。
染色体とは細胞の中にあり、親から子供に受け継がれる『設計図』です。
この設計図は主に男性は母親から継承されます。
男性は母方のXと父方のYの染色体を受け継ぎ(X Y)の組み合わせになります。
女性は母方のXと父方のXの染色体を受け継ぎ(X X)の組み合わせになります。
よって男性は母方のXの染色体を受け継ぐので、母方に沢山の薄毛の男性家族がいれば、自分もハゲる可能性が高いわけです。
母方の父が薄毛であれば75%ハゲる。
母方の父も祖父も薄毛であれば90%ハゲる。
この様な統計が出ています。
第3章 父親がハゲている場合継承されるか?
これは常々疑問でした。
仮に母方がハゲていなければ、自分はハゲないことが担保されるのか?
それは間違いです。
父親がハゲていたら、ハゲは継承される可能性があります。
私はこれに当てはまっていました。
5αリダクターゼⅡ型の活性は父親から受け継ぐ可能性があるのです。
AGAは母方の遺伝要素が強いのですが100%ではないのです。
更に食事、喫煙、飲酒、睡眠不足、ストレス
この様な環境要因も薄毛の要因となって複雑に絡みあっているのです。
7遺伝が強いと薬は効かないの?
薬の効き目の感受性も親の遺伝です。
しかし本来のAGAの治療は親の遺伝に左右されるものではありません。
薬が効かなければ、経過に沿って量や種類を増やすので発毛効果は必ず得られると言われています。